はじめに

債権回収を実現するための差押え(強制執行)は、まずは相手方の預金を対象とする差押えを検討するのが通常です。
しかし、回収の見込みのある預金口座が特定できないなど、預金の差押えによる債権回収に難がある場合には、預金以外の財産の差押えを検討することとなります。
以下では、差押えの対象となり得る預金以外の債権の例として、売掛金・貸付金、クレジットカード会社に対する立替金債権、公的保険制度による診療報酬債権・介護報酬債権、給与などの差押えのポイントをご紹介させていただきます。

売掛金・貸付金の差押え

相手方が第三者に対して持っている売掛金・貸付金を特定できれば、差押えの対象とすることができます。
売掛金としては、売買代金や請負代金などが考えられます。
売買代金については、相手方が継続的な売買取引による掛売を行っている場合がありますが、一度差押えをされると、以後は相手方がその取引先に商品を卸さなくなることが多いため、一回のみ効果がある差押えであるとお考えいただくのがよいでしょう。
また、請負代金については、工事の種類や契約の時期など、差し押さえるために必要な債権の特定が難しいことがあります。
ただし、公共工事であれば、役所から情報開示を受けることで、債権の特定が可能となることがあります。
請負代金を差し押さえるタイミングとしては、あまりに早く差押えをしてしまうと、相手方が工事から抜けてしまうおそれがあるため、工期の終盤で差し押さえるのが無難です。

クレジットカード会社に対する立替金債権の差押え

相手方が飲食業や小売業など、決済手段としてクレジットカードがよく利用される業種であれば、クレジットカード会社に対する立替金債権の差押えが有効です。
ただし、一度差押えをされると、クレジットカード決済をやめて現金決済に切り替えられることが考えられます。
そうなると、一回のみ効果がある差押えということになります。

公的保険制度による診療報酬債権・介護報酬債権の差押え

相手方が医療機関や介護施設であれば、公的保険制度による診療報酬債権・介護報酬債権の差押えを検討するのがよいでしょう。
ただし、自由診療のみで対応している医療機関については、公的保険制度による診療報酬債権の差押えをすることができません。
また、公的保険制度による診療報酬債権・介護報酬債権を借入の担保に入れているケースもあり、このようなケースでは差押えによる回収を図ることができません。

給与などの差押え

相手方が給与所得者であれば、勤務先からの給与・賞与・退職金を差し押さえることが考えられます。
ただし、給与・賞与・退職金の差押えについては、税金等を差し引いた金額の4分の1しか差し押さえることができないのが原則です(給与・賞与については、税金等を差し引いた金額が44万円を超えるときは、その残額から33万円を控除した金額を差し押さえることができます)。
なお、中退共(中小企業退職金共済)などの退職金(退職共済金)については、法律上、差押えが禁止されています。
また、会社役員・法人役員の役員報酬・退職慰労金については、給与所得者の給与・賞与・退職金とは異なり、税金等を差し引いた金額の全額を差し押さえることができます。

差押えが禁止される債権

次のような債権は、差し押さえることができません。
年金の受給権
生活保護の受給権
児童手当・児童扶養手当の受給権
など

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