1 業種

建設業

2 事案の概要

ご相談企業様で、退職した従業員が弁護士を立てて未払い残業代請求の裁判を起こしてくるというトラブルが発生しました。ご相談企業様の社長は、起こされた未払い残業代請求の裁判への対応について、当事務所にご相談に来られました。

3 当事務所の対応

当事務所では、ご相談企業様の社長に対し、起こされた未払い残業代請求の裁判への対応方針についてご説明させていただくとともに、今後は同種のトラブルを発生させないためにも、残業代の発生を抑制する制度を導入するとともに、労働時間・残業時間を適正に管理しながら運用していくことをご提案させていただきました。ご相談企業様の社長は、当事務所のご説明・ご提案に納得され、起こされた未払い残業代請求の裁判への対応をご依頼いただくとともに、今後の未払い残業代トラブルを発生させないための仕組みを作ることなどを目指して、顧問契約を締結いただくこととなりました。

当事務所は、起こされた未払い残業代請求の裁判に対応する一方で、今後の未払い残業代トラブルを発生させないためには、ご相談企業様にとって、どのような手法が最適であるのかを慎重に検討させていただきました。そして、ご相談企業様の社長とも協議をした結果、固定残業代(定額残業代)の制度を導入して1か月45時間までの残業代を月額賃金に含めるものとした上で、業務の合理化を図って残業時間を1か月45時間程度に抑えるという手法がベストであるとの結論に至りました。

そこで、当事務所では、今後の未払い残業代トラブルを発生させないための仕組み作りにおいては、固定残業代(定額残業代)の制度の導入および運用をご支援させていただくことがサポートの中心となりました。固定残業代(定額残業代)の制度を導入する際には、①従業員との個別の合意書や就業規則などで制度の導入を明確に定めること、②基本給と固定残業代(定額残業代)部分とが明確に区別されていること(例えば、「基本給を〇〇万円とし、〇〇時間分の固定残業代(定額残業代)として〇万円を支給する」などと明確に区別して合意していること)、③固定残業代(定額残業代)分の残業時間を超過した場合には、超過分の残業代を支払う旨を明示することなどの要件を満たすことが必要です。固定残業代(定額残業代)の制度を形式的に導入したものの、要件を満たす内容で運用されているかどうかのチェックが甘く、固定残業代(定額残業代)の取り決めが無効と判断され、多額の未払い残業代の支払リスクを負うケースは少なくありません。当事務所は、ご相談企業様に対し、固定残業代(定額残業代)の要件をしっかりと満たす内容での従業員との合意書を作成・提供し、また、給与明細書には基本給と固定残業代(定額残業代)とを明確に区別して記載すべきことや、新たな従業員を雇用した場合や昇給が発生した場合に備えた当事務所による支援体制を協議させていただくなど、制度の適正な運用についてもサポートをさせていただきました。

4 対応のポイント

近年、企業・法人様が退職した従業員から未払い残業代の請求を受けるというトラブルが多発しています。発生した未払い残業代トラブルへの対応はもちろん重要なのですが、今後は同種のトラブルが起こらないようにするために、どのような対策を取っていくのかという観点も必要です。

未払い残業代トラブルを発生させないための対策としては、労働時間・残業時間の管理の適正化や、残業代の発生を抑制する制度の活用などが考えられますが、具体的にどのような手法を取り入れるのかについては、それぞれの企業・法人様の業種や実情に適したものを慎重に検討・選択していく必要があります。未払い残業代トラブルが発生してしまった企業・法人様や、未払い残業代の問題に関して不安をお持ちの企業・法人様は、労働問題に精通した顧問弁護士のサポートを受けながら、必要な対策を講じていくことをお勧めいたします。

顧問弁護士の活用事例

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2 卸売業・小売業 取引上のトラブル
3 建設業 固定残業代(定額残業代)の制度の導入
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